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ヨーグルトの菌を深掘りしてみた。自分や家族の腸に合う菌はどう選ぶ?

ヨーグルトの菌を深掘りしてみた。自分や家族の腸に合う菌はどう選ぶ?

以前、家でヨーグルトを作っていたことがあります。

最近はなかなか作れていないのですが、ヨーグルトを食べるたびに、ふと思うことがあります。

「自分に合った菌を選んで、ヨーグルトを手作りできたらいいなぁ」と。

そういえば、20年ほど前のこと。親戚の叔母が自宅でヨーグルトを作っていて、「体にいいから」と、種になる菌を少し分けてくれたことがありました。

当時は、今のようにヨーグルトの種類や菌について詳しく調べることもなく、教えてもらったものを、体によさそうだなと思いながら食べていた気がします。

昔、家で作っていたヨーグルト

あのとき叔母が作っていたのは、いったい何というヨーグルトだったのでしょう。

調べてみると、思い当たるもののひとつが「カスピ海ヨーグルト」でした。

カスピ海ヨーグルトは、2000年代初めに日本で広く知られるようになり、家庭で種菌を分け合って作ることも流行しました。とろりとした粘りが特徴で、家族や知人から分けてもらって育てていた方もいたようです。

もうひとつ気になったのが「ケフィア」です。こちらも家庭で牛乳を発酵させて作ることができ、乳酸菌だけでなく酵母も関わっているのが特徴です。

叔母が分けてくれたものがどちらだったのか、今となってははっきりしません。でも、菌を分けてもらい、自分の家でヨーグルトを作る。そんな暮らしが、昔はもっと身近にあったのですね。

SNSで見かけた、ヨーグルトが増えるお話

最近、SNSで面白い話を見かけました。

カスピ海ヨーグルトを買って食べたあと、残ったヨーグルトに牛乳を足して常温に置いておくと、翌日にはまたヨーグルトができている、というお話です。

買ってきたヨーグルトから、また新しいヨーグルトができるなんて、なんだか不思議ですよね。昔、家でヨーグルトを作っていたことも思い出し、もう一度挑戦してみたくなりました。

ただし、どのヨーグルトでも同じように作れるわけではありません。家庭で繰り返し種継ぎをすると、雑菌が入り込む可能性もあります。常温で一晩置く方法をそのまま試すのではなく、商品の説明や適切な温度管理を確認することが大切です。

そう考えると、ヨーグルトの味だけでなく、どんな菌が使われているのかも、少し気になってきました。

今朝、朝食で食べていたヨーグルトが残りわずかになり、「また買わなくちゃ!」と思ったとき、毎日食べているヨーグルトについて、もう少し詳しく知りたくなったのです。

毎日の食事に取り入れるものだからこそ、どんな菌が入っているのかを知り、自分なりに納得して選びたい。

そんな思いから、ヨーグルトに含まれる菌について調べ始めました。

乳酸菌、ビフィズス菌、プロバイオティクス……。

よく耳にする言葉ですが、それぞれどのような違いがあるのでしょうか。

今回は、ヨーグルトの菌について調べたことを、私自身の覚え書きも兼ねてまとめてみます。

後半には、市販のヨーグルトに使われている菌や特徴を一覧表にしてみました。毎日のヨーグルト選びの参考にしていただけたらうれしいです。

ヨーグルトは、菌の働きでできている

ヨーグルトは、牛乳などに乳酸菌を加えて発酵させた食品です。

菌が乳に含まれる乳糖などを利用して乳酸を作ることで、酸味が生まれ、牛乳のたんぱく質が固まってヨーグルトになります。

ヨーグルト作りでよく使われる代表的な菌は、次の2種類です。

  • ブルガリア菌(ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ブルガリクス)
  • サーモフィラス菌(ストレプトコッカス・サーモフィラス)

この2種類は、伝統的なヨーグルト作りで一緒に使われることが多い菌です。互いに働きを助け合いながら、発酵を進めていきます。

ただし、市販のヨーグルトには、これらの菌に加えて、ほかの乳酸菌やビフィズス菌などを使った商品もあります。

乳酸菌とビフィズス菌は、どう違う?

乳酸菌

乳酸菌は、糖を利用して乳酸を作る微生物のグループです。ヨーグルトやチーズ、漬物など、さまざまな発酵食品に関わっています。

ひとことで乳酸菌といっても、種類や菌株によって性質は異なります。すべての乳酸菌が同じ働きをするわけではありません。

ビフィズス菌

ビフィズス菌も、腸内環境との関わりでよく知られている細菌です。主に大腸に多く存在し、糖を利用して酢酸や乳酸などを作ります。

乳酸菌とビフィズス菌は、どちらも健康との関わりが研究されていますが、同じものではありません。また、ビフィズス菌が入っているヨーグルトもあれば、入っていないヨーグルトもあります。

商品を選ぶときは、「乳酸菌入り」「ビフィズス菌入り」という表示だけでなく、具体的な菌の名前や、メーカーが説明している特徴を確認してみたいと思います。

プロバイオティクスって何?

ヨーグルトについて調べていると、「プロバイオティクス」という言葉も出てきます。

プロバイオティクスとは、適切な量を摂取したときに、宿主に健康上の利益をもたらす生きた微生物のことです。

つまり、菌が入っていれば何でもプロバイオティクスというわけではありません。菌の種類や菌株、摂取量、研究で確認された働きなどが大切になります。

また、ある菌について研究で確認された働きが、別の菌にもそのまま当てはまるとは限りません。

「乳酸菌だから体によさそう」と考えるだけでなく、どの菌が使われているのか、どのような特徴が説明されているのかを調べることが、ヨーグルト選びの手がかりになりそうです。

商品名の数字やアルファベットは「菌株」の名前

ヨーグルトのパッケージには、「LB81」「R-1」「LG21」「BB536」「BE80」など、数字やアルファベットの名前がよく書かれています。

これは、同じ種類の菌の中でも、メーカーが選び抜いた特定の「菌株」の名前や、それにちなんだ呼び名です。たとえば明治の「LB81」は、使用しているブルガリア菌2038株とサーモフィラス菌1131株の末尾の番号を組み合わせた名前だそうです。「LG21」は、ガセリ菌(Lactobacillus gasseri OLL2716株)の頭文字と、菌株番号の「2」と「1」から名付けられたと紹介されています。

名前の由来を知ると、ただの記号のように見えていた表示も、少し身近に感じられますね。

「トクホ」と「機能性表示食品」の違い

ヨーグルト売り場では、「特定保健用食品(トクホ)」や「機能性表示食品」と書かれた商品もよく見かけます。どちらも、健康に役立つ働きを表示できる食品ですが、制度が違います。

  • 特定保健用食品(トクホ):有効性や安全性について、国(消費者庁)が審査し、許可した食品。
  • 機能性表示食品:事業者が、科学的根拠をもとに自らの責任で消費者庁に届け出た食品。国による個別の審査を受けたものではありません。

どちらも、病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。表示されている内容は、商品ごとに「どんな人が、どのくらい食べたときの話なのか」が決まっていますので、パッケージの表示を読むことが大切だと思いました。

ヨーグルトなら、どれを選んでも同じ?

スーパーのヨーグルト売り場を見ると、プレーンタイプ、ビフィズス菌入り、特定の乳酸菌を使ったものなど、さまざまな商品が並んでいます。

値段や味だけでなく、菌の種類にも違いがあるのですね。

選ぶときには、次のような点を確認してみようと思います。

  • どのような菌が使われているか
  • メーカーはどのような特徴を説明しているか
  • 自分が無理なく食べ続けられる味や価格か
  • 砂糖やそのほかの原材料が、自分の希望に合っているか

特定の菌を使った商品には、それぞれ研究やメーカーの説明があります。ただし、健康への影響には個人差があり、食べれば必ず特定の効果が得られるというものではありません。

まずは自分が続けやすいものを選び、実際に食べながら違いを調べていくのがよさそうです。

市販ヨーグルト 菌と特徴の一覧表

メーカーの公式情報をもとに、主な市販ヨーグルトの菌と特徴をまとめてみました(2026年10月時点)。

商品(メーカー) 使われている菌 表示されている主な機能 選ぶときのポイント
明治ブルガリアヨーグルト LB81(明治) ブルガリア菌2038株+サーモフィラス菌1131株(LB81乳酸菌) 「腸内細菌のバランスを整え、おなかの調子を良好に保つ」(トクホ表示の商品あり) 伝統的なヨーグルト菌の組み合わせ。プレーン、無添加、低糖、のむタイプなど種類が豊富。料理にも使いやすい。
明治プロビオヨーグルト R-1(明治) OLL1073R-1乳酸菌(ブルガリア菌の一株) メーカーは「強さひきだすR-1乳酸菌EPS」として訴求。表示内容は商品ごとにパッケージで確認 低脂肪、砂糖不使用、ドリンクタイプなどバリエーションが多い。
明治プロビオヨーグルト LG21(明治) ガセリ菌 OLL2716株(LG21乳酸菌) 胃との関わりで研究されてきた菌。「一時的な胃の負担をやわらげる」と表示した商品あり 甘くない無添加タイプ、低糖・低カロリーのドリンクタイプなどがある。
ビヒダス ヨーグルト(森永乳業) ビフィズス菌 BB536(Bifidobacterium longum) 「便通改善」を表示した機能性表示食品の商品あり。プレーンはトクホ表示の商品も 酸味を抑えたまろやかな味わい。プレーン無糖、4ポット、ドリンクタイプなど。
ダノンビオ(ダノンジャパン) ビフィズス菌 BE80(Bifidobacterium lactis CNCM I-2494) 腸内環境に関する機能性表示食品の商品あり 果肉入りの加糖タイプが多く、食べごたえがある。小さめの4個パック。
恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト(雪印メグミルク) ガセリ菌SP株(Lactobacillus gasseri SBT2055) 機能性表示食品。「肥満気味の方の内臓脂肪を減らす機能」が報告されている 脂肪ゼロ・砂糖不使用で、すっきり飲みやすい100gの小容量。ドリンクタイプもあり。

※商品のラインナップや表示内容は、リニューアルなどで変わることがあります。購入の際は、必ずパッケージやメーカーの公式サイトで最新の情報をご確認ください。

こんなとき、こんな見方で選んでみては

「結局どれを選べばいいの?」という方のために、気になることから探せる早見表も作ってみました。あくまで選ぶときの目安で、効果を保証するものではありません。

気になること・好み 見てみたいポイント 候補の例
おなかの調子を整えたい 「おなかの調子を整える」など整腸に関する表示があるか 明治ブルガリアヨーグルト LB81、ビヒダス
お通じが気になる 「便通改善」を表示した機能性表示食品か ビヒダス ヨーグルト 便通改善
胃のことが気になる 胃との関わりで研究されてきた菌を使っているか 明治プロビオヨーグルト LG21
内臓脂肪が気になる(肥満気味の方) 内臓脂肪に関する機能性表示があるか 恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト
酸味が苦手 酸味を抑えたまろやかな味わいと説明されているか ビヒダス
砂糖が気になる 「無添加」「砂糖不使用」「低糖」の表示があるか LB81 乳素材だけ/無添加、R-1 砂糖不使用、LG21 無添加、恵 megumi
料理やアレンジにも使いたい 大容量のプレーン(無糖)か 明治ブルガリアヨーグルト LB81 プレーン、ビヒダス プレーン
デザート感覚で楽しみたい 果肉入りなど、味や食感の好みに合うか ダノンビオ、ビヒダス フルーツ系

「ヨーグルト」と「乳酸菌飲料」も別もの

お店の冷蔵コーナーには、ヨーグルトのほかに、乳酸菌飲料も並んでいます。パッケージの「種類別」を見ると、違いが分かります。

  • 発酵乳(いわゆるヨーグルト):無脂乳固形分8.0%以上、乳酸菌数または酵母数が1ml中1000万個以上(殺菌タイプを除く)
  • 乳製品乳酸菌飲料:無脂乳固形分3.0%以上。乳酸菌数の基準は発酵乳と同じ
  • 乳酸菌飲料:無脂乳固形分3.0%未満、乳酸菌数は1ml中100万個以上

「のむヨーグルト」と書かれていても、種類別が「発酵乳」のものもあれば、そうでないものもあります。何を選ぶかというより、自分が何を食べたいのかを知るための目安になりそうです。

小腸と大腸、菌はどこで働くの?

菌について調べていると、「小腸に届く」「腸内に定着する」といった表現も目にします。

口から入った菌は、胃酸や胆汁などの影響を受けます。生きたまま腸に届くかどうかは、菌の性質や食品の状態などによって異なります。

また、菌が腸に届くことと、そこに長期間住み着くことは別の話です。摂取した菌の中には、腸内を通過するものもあります。

そのため、「このヨーグルトを食べれば、特定の菌が小腸に住み着く」と簡単に言い切ることはできません。

菌の種類によって研究されている特徴も異なるので、商品ごとの情報を確認しながら、少しずつ理解を深めていきたいと思います。

買ったあとの保存と食べ方のメモ

  • ヨーグルトは10℃以下で冷蔵保存します。
  • 賞味期限は、未開封で冷蔵保存した場合の目安です。開封したら、期限にかかわらず早めに食べきります。
  • 乳酸菌は生きているので、日にちがたつと発酵が進んで酸味が増します。

ヨーグルトは毎日コツコツ続けることが大切といわれます。大容量が便利か、小さなカップが続けやすいか、自分の生活に合わせて選ぶのがいちばんだと思います。

もう一度、ヨーグルト作りにも挑戦したい

以前は自宅でヨーグルトを作っていましたが、改めて菌について調べてみると、知っているようで知らないことがたくさんあります。

塩麹を料理に使ったり、毎日の食事に酵素玄米を取り入れたりと、私の暮らしには発酵が身近にあります。

日本酒も、麹や酵母などの働きによって生まれる発酵食品です。お店で日本酒の魅力や酒蔵の仕事を紹介していることもあり、発酵というテーマは、私にとって身近で興味の尽きない分野です。

これからは、ヨーグルトの菌を調べるだけでなく、市販品を比較したり、実際に作ってみたりしながら、発酵について学んだことをブログに残していきたいと思います。

まずは、どんな菌が使われているのかを知ることから。

日々の食事を楽しみながら、自分なりの発酵生活を少しずつ深めていけたらと思っています。

まとめ

今回調べてみて、ヨーグルトの菌にはさまざまな種類があり、乳酸菌とビフィズス菌にも違いがあることが分かりました。

また、プロバイオティクスという言葉も、単に「体によさそうな菌」という意味ではなく、健康上の利益が確認された生きた微生物を指す言葉です。

  • 商品名の数字やアルファベットは、菌株の名前に由来している
  • トクホは国の審査、機能性表示食品は事業者の届出という違いがある
  • 「ヨーグルト」「乳酸菌飲料」は、種類別の表示で見分けられる
  • 菌の働きには個人差があるので、続けやすい味や価格で選ぶことも大切

これからヨーグルトを選ぶときは、味や価格だけでなく、菌の種類や商品の説明にも目を向けてみようと思います。

発酵のある暮らしについて、これからも少しずつ綴っていきます。

【参考】明治、森永乳業、雪印メグミルク、乳協(日本乳業協会)の公式情報、消費者庁の制度説明ほか(2026年10月時点)。商品情報は変更される場合があります。本記事は健康効果を保証するものではありません。

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